いい家ってどんな家? スタッフ さとう

廊下のある暮らし

最近、廊下のある家って素敵だなと思うようになりました。

以前自分が家の家を設計するときには、「廊下は無駄なスペース」と
思ってしまっていました。

実は子供が小さいうちや老後などは、家は「大きなワンルーム」の方が
使い勝手もよく家族とのコミュニケーションもよくとれ
デッドスペースも少なくなり、明るい気持ちになれるからです。

でも。
子供が成長し、家にはいろんな顔があった方がいいとわかるようになりました。

大人自身がスイッチをオンオフして毎日を元気に過ごせるような空間です。

みんなで楽しんだ後、「じゃお風呂はいってくる!」「勉強してくる!」と
その場から離れるとき、その空間から一呼吸一転して「自分」に戻る
そういう余白が廊下にはあるように思えてきました。

*みんなで楽しい空間
*一人になれる場所
*疲れを洗い流すお風呂

どれも隔離が必要ですが、あんまりそうしてしまうと
子供も親も引きこもった形になりよくありません。

いつも書いていますが、家は長く住むことを前提に考え「古くならない住まい」が
いいので、欲張りにもこの二つを上手に取り込めるといいのでは!?

 

美しいラインの建具で構成された「美しく長い廊下」。

「現代和風 光庭の住まい」より。

 

最近は洋風な家が多くなり部屋と部屋は壁で仕切られ、
もちろん開口部は引き戸も多くありますが、
開口のスペースは出入り口だけのおうちが多いと思いますが、

上の写真の廊下は一部収納もありますが、左右全て引き戸の建具です。

これなら、昼間や子供が小さいうちは開け放しておけ、また
思い切って外してしまって納戸に保管してしまえば
ワンルームとして使え、家事をしていても目の行き届く家になり、
引き戸をこうして閉じてしまえば、
上記したようなオンオフのある家にもなり、住まい方に即対応できます。

昔の襖だけで隣の部屋と仕切っていたのとは違い、廊下があることで
プライバシーや家族それぞれの時間軸にもうまく対応することができます。

今住んでいる家は、図書室を兼ねて廊下を作りました。
一旦出て、どこかへ入っていく感覚は大事な感覚だと実感しています。

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