那珂市 軒丸太平屋の家
定年後の暮らし…だからこそ楽々に楽しめる家を!
そんな工夫が満載の『小さくて大きな』平屋です。
那珂市 Tさま邸
まだ若々しい木色が生える平屋造り。
南面に長く伸びる縁台とこの家のタイトルを冠した「軒丸太」が!
玄関との二方向を支えています。
玄関ポーチにはスロープも設置し、老若男女の「楽々」その一。
伝統的な在来工法の家ながら、現代風のスッキリした外観。
エレガントでもあり「大人なご夫婦」ならではの風格の家です。
長く長く伸びるデッキ風の縁台。
寝室前には手すりをつけてあるのでお布団干しも「楽々」です。
木製の雨戸収納の「戸袋」ですが、
雨戸はサッシと揃いのアルミの現代の高性能のものが収納されています。
せっかくの外観がアルミの戸袋で損なわれると嘆く声が他では
聞かれますが、担当大工のサトシくんの丁寧な仕事です。
玄関正面と天井には、取り壊す前の家で使用されていた建具を使用。
右手側には、シュークロークがありいつでも玄関は
スッキリさせておくことができます。
玄関ホール。陰影が美しい建具の数々。
小さめの平屋だとできるだけ玄関を小さくとってしまいがちですが
実はホールを広めに取ることでより一層家を「大きく」感じることができます。
ホールからリビングへ。
屋根のカタチになった高い天井で実際よりも
より広さを感じることができます。
壁は腰板と塗り壁のツートーン。
リビングのソファの後ろは4畳分の畳敷き。
ちょっとゴロンとしたい時、お孫さんのお昼寝、
仏壇への正座など、一石なん鳥もの使いごごち。
奥の床の間の味わいのある「落とし掛け」「床柱」「床框」は
建て替え前のご自宅の物を再利用。
良いものはずっとずっと使われていきます。
玄関ホールから入った左手は、
TVへ光が邪魔せず、風を入れることができる細い窓をセンス良く配置。
LDKの流れはこんな感じ・・・右手奥がキッチン。
正面のおしゃれなルーバースペースが気になります!
建て替え前の家の柱だった時から、書かれているお孫さん二人の成長記録。
正直「え!?マジックで書いちゃうの?」と思っていたけれど
こうやってここでも使われて、この先も継ぎ足されて残って・・・と
思ったら、すごくいいなと思い直しましたよ!と ご主人の談。
小林先生の適材適所の部材使用が活きています。
そのルーバーの後ろは、奥さまの書斎。
独りになりたいわけじゃないけど、なんとなく籠もった感じで
自分だけの空間を持ちたかったの。
会社勤めを終えられたお二人だからこその良い距離感。
でも、その視線の先には・・・
ちょうど正面にはご主人の書斎スペース。
撮りためた写真整理のためのMACを使いこなす素敵な後ろ姿。
その左手の丸い窓が玄関なので、来客もわかる主婦の砦。
そして、机の左手からスッと出入りできる脱衣洗面スペースは
キッチンとも直通。
洗濯機が終わったこともすぐに把握できます。
どんどん体が億劫になっていくからこそ、こんなちょっとした
けれど、重要な・・・楽々の動線があれば
生活の快適さが長続きします。
どこに重点を置くか・・・設計の腕の見せ所が随所にあります。
グルリと回遊できるアイランド型のキッチン。
二人の時は手前のカウンターで食事をされます。
コンロ横の行き来はちょっと狭め・・・
床暖やお風呂のスイッチパネルをニッチに入れて凹ませることで
難なく通れるようになっています。
実は、「奥さまの城」であるアイランドキッチンの後ろ側には
もうひとつ流しが・・・
こちらはなんと「ご主人の城」。
ご自身で育てた野菜や果物を洗ったり・・・
お互いのペースを尊重して自分の好きなことができる優しい工夫。
蛇口からは井戸からの水が出てきます。
高級コテージのような雰囲気の寝室。
家中心の毎日でも、ちょっと奥まった間取りになっているので
こちらに入るとパッと空間が変わって、気分が変わります。
絶妙な緩急の間取りになっています。
こちらの外構工事完成写真はこちらへ ⇨ 「いい家ってどんな家?」
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家族構成:ご夫婦二人
設 計:小林正一建築設計事務所